園医から

 

 

 

※子どもたちの健やかな成長を願って!
2017年12月・2018年4月・5月合併号

赤坂 徹

 

 

学校法人聖パウロ学園聖パウロ幼稚園に
ご入園、ご進級おめでとうございます。

 

幼稚園の医師(園医)は小児科医で年1回、5月頃に健康診断を担当しますが、
年間を通じて集団生活での健康問題について助言する役割があります。
話題を選んで「園医からのお便り」として、ホームページに掲載させていただいております。
どうしてもお話ししたいことがありますので、前年と重複しているところがあるかもしれません。
今年も隔月に心身の健康について説明したいと存じます。
なお、隔月に「こころとからだの子育て相談」を園医により個別に実施しております。
何でもご相談に応じます。
予約制ですので幼稚園の先生にお申込み下さい。

 

1.新しい環境に慣れましょう

新入園や進級したお子さんにとって、新しい環境に疲れてくるのがこの時期です。のんびりご家庭で過ごしていたのが、幼稚園のスケジュールに合わせて、いつもより早く起きて朝食を食べて登園するというようになります。朝に気持ち良く起きられるように、早く寝て睡眠時間を確保しましょう。大人の都合に合わせて夜更かしの悪い習慣ができていませんか。規則正しく生活することで好ましい生活リズムが確立されてきます。幼稚園でお友達や先生と楽しく過ごすことができるようになるには少し時間がかかります。このことをご理解いただいて、焦らず温かく見守っていただきたいと思います。

 

2.集団生活のマナーを守りましょう

1)登園のめやすに配慮しましょう
幼稚園での集団生活が始まると、風邪症状、下痢や嘔吐により登園するかどうか惑うことがありますね。病気の始まりや治っていく経過のなかで、登園して病気をうつしてしまうこともあるでしょう。ぜんそくの咳はうつるものではないので、元気であれば登園できるのですが、同じ咳でもインフルエンザはうつる病気で、登園の目安が決まっています。病気を広げないといった集団生活におけるマナーを守り、医療機関を受診して出席できるかどうか指導を受けましょう。

2)感染症と予防接種の情報を確認しましょう
麻疹(はしか)、風疹(三日はしか)、水痘(水ぼうそう)、流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)は一度罹ると免疫(その病気に罹らない抵抗力)ができて二度と罹りません。また、これらの病気には予防接種があり、決められた回数を接種すると予防できます。インフルエンザに予防接種はありますが、ウイルスが変わっていくので、毎年接種することになります。集団生活に入る前に母子手帳を見てこれらの病気に罹ったことがあるか、予防接種を受けたかどうかを確めて受けるようにしましょう。その他の感染症(うつる病気)には免疫ができませんので、繰り返しかかることになります。

3)病気に関する情報を共有しましょう
以前に罹った病気や治療が集団生活に支障を与える場合、担当医師から紹介状(説明書)を幼稚園にも提出して下さい。現在のところ、食物アレルギーやアナフィラキシーが大きく取り上げられていますが、何が、どの程度あったのか、どのように対応するか、家庭、幼稚園、医療機関との連携をどのようにするかを園長と園医が相談して可能な対応を決めていきます。

 

3.子どもの事故は5月に多いので注意しましょう

日本スポーツ振興センターは幼稚園や保育園での事故が5月になると増えていると報告
しました。新しい環境に慣れ、暖かくなって活発に生活することが原因と考えられています。けがの部位として頭と顔で8割、腕が2割を占め、場所としてすべり台が最も多く、複数の遊具が組み合わされた総合遊具、アスレチックがこれに次いで多いようです。家庭や近所の遊園地でも危険な場所があるかもしれません。外で遊ぶなということではありません。安全に遊べる環境作りと、お子さんが危険を回避できる身体の訓練が必要と思われます。身体を動かさないお子さんに事故が多いことも確かなようです。